個人誌「ツァラトゥストラはかく謀りき」を、引き続き5/3のスパコミで委託させてもらう旨を、オフラインで更新しました。
月宮様、ありがとうございます!
もう、心の師匠です師父(せんせい)と呼びたいです。スースも可。
週末は横浜に出張して来ました。
去年の10月に一回、今年2月に一回と結構来ている街の割に、ゆっくりまわれないのがたびたび残念。
生まれて初めてアクアライン通りました。
うみほたるは混んでいたのでスルー。海の上をひた走る橋というのはやっぱり未来感が湧き上がりますね。突き抜けた先が、キャッツアイがにゃーにゃー言ってそうな木更津ってのがまた良いのですが。
テレビは久々の三谷幸喜さんのドラマ、「わが家の歴史」
お馴染みの俳優さんもあれば、新境地の俳優さんも。ちょいちょい出てくる俳優さんたちのハマりっぷりにニヨニヨします。
従来の昭和モノではあまり取り上げられにくい、売血とか、シベリア帰還者と共産主義とか、帝銀事件・光クラブとかの薄暗い事件も盛り込みつつもベースがコメディなのが良いですね。どうしてもキャラが多いので、流れを把握するのが慣れている視聴者じゃないと厳しいのかもですが。
洞爺丸のシーンが、タイタニックパロっててシリアスシーンなのにうっかり笑ってしまいました。
裏番組の「ALWAYS」もばっちり録画。「続~」は劇場で見ているんですが、これは実は未見でした。
昭和モノの先駆け作品ですが、続でも見せた大道具・小道具魂以上に、あくまで人間関係が成立する以前である(鈴木社長と六ちゃん然り、茶川さんと淳之介然り)粗野さや良い意味の未熟さを存分に描いているのが良いですね。
続~よりも、痛いシーンが結構多いのが印象的。淳之介の実母の話とか、捨てられる氷冷蔵庫とか。
モデルとなった東京タワーの真下は、よく知っている街で、再開発中でどんどんなくなってっていますが、探すと昭和の名残はあります。
文化住宅らしき一軒家の窓とか、神社の林に続いていく小さな階段とか、極めつけは劇中で出てくる氷屋さんとか。
一番好きなシーンは、大みそかあたりで、街の街灯だけが浮かんでいるところ。昭和って確かに今より暗かったはず、というのが良くわかる、どこかファンタジーめいた一瞬です。
昔は良かったというより、こういう素材もあるよ、と現代映画の可能性を提示して、さらに普段映画館に行かない熟年者を呼び寄せた功績は大きかったと思います。
最後に劇場に見に行った、「マイレージ、マイライフ」を。
珍しく、邦題がなかなかセンスの良いまとめ方してくれちゃってます。
監督は、サンキュースモーキング、JUNOとまだ30代前半と若手ながら鋭い切り口と軽快な語り口が魅力のジェイソン・ライトマン。今回ウィキってみて、初めてお父さんがゴーストバスターズの監督と知りました。父はエンタメ、息子は社会派。面白い組み合わせですな。
主演のクルーニーは、最近は俳優より監督業の方が目立ってますが、やはり、二枚目半のヤンエグはこの人の持ち味ですね。
しかし、前日に「わが家の歴史」を見ていたせいか、佐藤浩市にうっかり変換してました。何かこの二人、人種を越えて、割とキャラ被ります。
(たまにハリウッドでそういう脳内組み合わせというのがあります。ヘレナ・ボナム・カーターと大竹しのぶとか、ポール・ジアマッティと香川照之とか、キャシー・ベイツと渡辺えり子とか)
人間関係というものへの考え方を、きわめてスマートに提示した秀作です。
ただ、日本ではヒットはしないでしょうね。ある程度、アメリカの風物とか知らないときついと思います。
我が家は父親が出張族だったので、かなり感情移入してみてました。言われてみれば、バックパックにあんな風に入れてます。多分、あんな風に顧客に怒鳴られることもあったでしょう。私もたまに結構似たことを仕事でするので、めっちゃ感情移入しました。
空を飛ぶような生き方も、地に足付ける生き方も、対人かネットか関わり方についても脚本はどちらも決して否定はせず、折り合いをつける形で重ねていくのが、「これが正しい!」と提示することの多いアメリカ映画に珍しくファジーで、とても好感が持てるものなのですが。
まあ、監督がカナダ人だからかもしれませんがね。
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