Pannotia

　大学生で再会した元兄弟独普。

　正ヒロイン（攻）独はお隣さんで幼馴染のような弟のような、でもでっかいムキムキに成長したよ☆

　三つの選択肢と、ステータス振り分けを駆使して、さまざまなキャラとＥＤを目指せ！

　独とは、らぶらぶいちゃいちゃＥＤと、やんやんでれでれＥＤと、せつなさ倍増・真ＥＤとあるよ☆


　攻略キャラは、露（支配者）、フリッツ（教授）、男ガリ（幼馴染）、仏（悪友）、西（悪友）、墺（いいんちょ）、日（真面目）、伊（自由人）、英（ツンデレ）などなどなど。

　全キャラ制覇すると、隠しキャラで、全盛期普と、子独が登場するよ☆

 

　片腕にはエコバック、もう片方には何も持たない手がひどくさびしそうに見えた。

　郊外の住宅街は、真夜中は人がなく、コンビニ帰りの道を蛍光灯が斑に照らす。
　誘蛾灯がぱちりと鳴った。ぱちり、ぱちり。飛んで火にいる何とやら。

　俺はアイスを舐める。はちみつ味がバニラに混ざる。
　かまってやる野良ネコさえも姿を現さず、近すぎでも遠すぎでもない家路はなぜだかその距離感が一致しない。伸びて縮んで縮んで伸びて。

　手をつなごうと思った。
　理由は多分、自分より大きくて長かったから。

　触りたいと思った。
　誰も見ていないだろうし。見ていたとしても、俺が人より怖がりということにすりゃいいのだ。

　学生会館の隣部屋同志として、かつての弟と再会してしばらくになる。家族より近そうで、友だちよりも遠く感じる瞬間がある。
　それは、俺が思わず唾を飲みこんでしまうときと重なる。
　その間に、すっかり小さな体は成長してしまって。俺は置いて行かれたような、だけど、それさえもかつて過ごした時間を否定されていない証拠のような気もして嬉しかったような。

　だから、手をつなぎたいと思った。だけど、逃げ出したいとも思った。それとも、このまま、歩いていようかとも
思った。

　どうしようかと迷ったけれど、三本目の電信柱のところで、手のひらに触れた。

　指先だけだったけれど、そこから相手は伝って手首を合わてくれた。重なる。
　やっぱり俺より体温高い。

　何かを言う余裕はなかった。向こうもなかったと思う。

　エコバックの中身がアイスじゃなくて良かった。多分、自宅に着くまでに溶けてしまうだろう。