今回行ったの。
・東海道広重美術館
こっち方面に来たのは、広重の東海道五十三次の最初の版(保永堂版)を全部見られるからでした。
一年~半年に一度の公開らしいので。
広重の最初のヒットというか、実質的なデビュー作品ですね。
55枚(最初の日本橋と、最後の三条大橋と、35次の宿場で実は全部で55枚なのだよ)全部見られる機会もそうないので。
かつての東海道・国道一号線を通って、由比宿へ。
ところどころに宿場の呈を残している海の街に、小さいですけど新しい建物にて公開しています。展示室の照明も抑えてあって私好みです。(基本的に古い作品は、当時の室内の光量に合わせて、暗めの照明で見るべきだと思ってます)
刷りの状態の良いものも他で見たことはありますが、初版らしい勢いのある刷りが、エネルギーを感じます。
刷り師も、版を重ねることに練達してたんでしょうね。
また、間近で見られるため人物の表情もしっかり見られました。おとぼけ感がかわいい。
私のお気に入りは、吉原宿の左富士(東から西に行くため、普通は右手に見える富士山が、道が蛇行している関係で一時的に左に見えるため珍しがられた)+武士階級らしい子どもが馬に乗っている+松が重なる絵。
あと、鳴海宿の屋号に広重の「ヒロ」という字がデザインされていて、それがすごくモダンで、佐藤可士和あたりの作品と言われても納得できる出来でした。
浮世絵というのは、何段階もの刷りによって色や模様を出しているのですが、その重ね方はある意味現代のフォトショップに近い物があります。
隈研吾さん(現役建築士の中でもマイブーム)デザインの那須の広重美術館の割引券を貰ったことですし、そっちの方も行きたくなりました。
・伊豆テディベアミュージアム
こちらのお目当ては、クリスティーズ(ロンドンの世界一のオークション)で約1800万円で落札されたテディ・ガール。
テディ好きとしては外せない。
1904年シュタイフ製で、その後、イギリス軍大佐としてノルマンディーに行く少年と共に歩んだテディは、戦地にも同行しています。
きっとどっかの眉毛も、もふもふしてたに違いないです。
共に育ったイギリスの主人に抱かれながら、生まれたドイツを前線に見ていた彼女のガラスの目には、何が映っていたのだろうかと思うとぞくぞくします。
アンティークベアの割に、目も大きくて頭身も小さくて、童顔のかわいこちゃんでした。さすが、最高額。
それ以外の展示も、ストーリーや小道具が充実していて楽しいミュージアムです。
特別展示のジブリ展も美味しかった。
巨大トトロに抱きつけます。
なお、私が、クマ次郎さんやクヌートっぽい白クマベアを土産物屋で探しまくったのは言うまでもありません。
ぷーちゃんぽい赤目白ベアを現在捜索中。
・伊豆アンティークジュエリーミュージアム
テディベアから割と近かったので。
おまけのつもりでしたが、なかなか大充実でした。
小さな美術館ですが、展示のアンティークはパリやロンドンの美術館よりいいものもありましたし。
特にシードパールと、オパールが素敵。ダイヤの加工の歴史とかもわかりやすかったです。
ドレスを着て写真撮影も可能です。
・鎌倉:棟方志功版画美術館
北鎌倉の住宅地の中、いきなりある美術館。
私設らしく小規模ですが、中にある作品はでっかいものばかりです。でかすぎて展示会貸にむかないんでしょうね。
館内は、公民館ぽい感じで、貸切状態でした。
山の上ながら、駐車場がほとんどない、というアクセスの悪さがネックか。バスでも行けるらしいですはありますが……。
色刷り作品は、こちらで初めて見たので、温かみのある配色が良かったです。シャガールとかデュフィとかにちょっと配色は似てるかもしれません。
物がいいだけに、もう少し近くて展示方法も洗練して欲しいですが、入館料が安いから仕方ないかしら。
・鎌倉国宝館
八幡宮境内。特別拝観で、国宝の神宝展示でした。
螺鈿の刀と、漆塗りの弓の美しさにテンション上がる私。
後白河法皇が頼朝に侍ったと言われる硯やら、北条政子ゆかりの道具とか、鎌倉時代と思えないほど状態も良くて、細工もこまやかで、涎出そうでした。
それとここの常設展示の仏像は地味ですがレベルが高くて個人的には大好きです。
取りあえず、来月は隈氏の手により、新規オープンの根津美術館に行きたい。
世界会議の前後に行けるかな。
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